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2025.05.17 塾長ブログ

2025年度河合塾第1回全統記述模試数学3型を解いた感想

執筆者紹介:木村友哉

オンライン個別指導塾「医塾」代表。「生徒ファースト」の指導で、担当生徒のために年間で最大約1900年分の過去問を解き、個別指導講師として14年以上、多くの生徒を難関大・医学部へと合格させている。指導科目は生徒から要望があれば持ち前の勉強量を活かし、数学・英語・現代文・小論文・推薦対策など多岐にわたる。医塾では主に数学と小論文を担当。東京大学文3(英語・数学を担当)や、千葉大学医学部(数学を担当)名古屋大学(英語・現代文を担当)、慶應大(英語・数学・小論文を担当)など、難関国公立大学や国私立医学部に多くの生徒を合格させた実績を持つ。その他推薦対策(志望書の添削、面接対策)も行っており、筑波大学(生物資源学類)、慶應(看護、文、総合政策、環境情報)、上智大学(外国語学部英語学科)等、数々の生徒を合格させている。

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こんにちは、医塾の木村です。
全統記述模試いかがでしたでしょうか?一通り解いてみたので(感想も含め)復習の際の注意点など書いておきます。

大問1の小問集合

完答必須の構成ですね。
もし手が出なかった問題があれば復習をしていきましょう。
数学が苦手な人ほど大問1で点数を確保するのはとても大事ですので、確実に点数につなげたい大問です。

大問2確率

問題自体はかなり簡単なので、問題文をよく読んで条件を読み間違えないようにしないといけないですね。国語力で差が付く問題だったかなと思います。
Snが和だからa1+a2+・・・と思い込むと撃沈しますね。問題文をよく読む重要性を伝えてくれる良い問題です。
また、n-1番目までに一度でも0が出ると0になることから「少なくとも1回0になる」とうまく言い換えられると簡単に解けますね。その意味でもよい問題だと思います。

大問3ベクトル

(1)(2)(3)(i)までは解いておきたいですね。ここまで取れた人は基礎がきちんと身についていると思いますので、勉強の方針は間違っていないかなと思います。解けなかったら青チャート等で復習しておきましょう。
(3)(ii)については、ベクトル、面積という状況から面積公式など考えた人もいたかもしれませんが、面積を求める際に必要な情報が足りないですね。面積を求める方向で考えてしまった人はよく復習しておきましょう。
ここでも問題文にヒントがあります。
SとTの「面積比」が与えられているということの意味を考えられたかどうか、そもそもこれをヒントだと思ったかどうかで差が付く問題です。
面積比関連の問題はストレートに面積を出すことはあまりありません。面積が求められるなら最初から面積を直接求めさせますので。
あえて比の話になっている(条件で比が与えられる・答えとして比を求める)問題なので、比を使って対処していくのかな?と考えていくと、(2)等今までの問題が活きてきますね。
また、答えが出ても、pやqの範囲を書かずに減点されるというのはありそうなので添削された答案はよく確認しておきましょう。

大問4三角関数

(1)の合成は確実に取りたい問題ですね。(2)も基本問題です。
ただ、(1)(2)と比べると(3)だけやたら難しいですね。
正直180点以上を目指す猛者でなければ捨ててよい問題かなと思います。
正答率が何%なのか気になりますね。
120点以上を狙う人であれば途中点を稼ぎに行くくらいでもよいと思います。わからなくても気にせずでOKでしょう。
目標点数が120点未満の人→他の問題の復習を優先しましょう。基本問題最優先です。
120点以上160点未満の人→解答を読んだ上で、青チャートや4STEP等から類題を解いてできるようにしておけば十分です。
160点以上の人→場合分けの方法などよく復習しておきましょう。

大問5数列の極限

第1回の全統記述模試の問題は例年複素数平面より極限の方が簡単ですよね。
極限の問題は教科書や4STEPなどの問題集を解いていれば対応しやすい反面、複素数平面は教科書や4STEPをやっていても対処できるか怪しい問題が出ることが多いです。今回も極限はだいぶ簡単だったかなと思います。
(2)(ii)の対数の処理でつまずいた人もいるかもしれません。
対数を分解する→引き算になる→代入して消えていく、というのはよくあるパターンですので手が止まってしまった人はよく復習をしておくとよいですね。

大問6複素数平面

極限がどうしても苦手な人か、複素数平面が大好きな人は選びましょう。極形式など前半がサービス問題なのはいつも通りでした。ただ、毎年最後の問題はかなり面倒ですが、今回もかなり難しかったかなと思います。
(2)まで取れれば良いと割り切って大問1などの見直しに使った方が良いかなと思います。
(2)も円の「内部」は「周上」ではないので勘違いしないよう注意ですね。
(3)については、学校の問題集を取り組んでいるだけだと結構厳しい印象です。(これは河合模試に限らず、複素数平面という単元自体が学校配布の問題集と入試問題のレベル差に乖離がある印象です)
問題文の条件を正確に読み解くだけでなく、丁寧に図に表したり、Kで置き換える作業など、処理自体は典型的ではあるので、受験までにできるようにしたい問題です。ただ、現時点では結構難しいですよね。(現役生ではなく浪人生向けの問題なのかもしれません。それでも極限を選んだ方が楽だと思いますが・・・)
次に似た問題を見たときに対処できるよう復習ですね。

まとめ

難易度としては
大問4(3)>>大問6(3)>>>>>>その他
という感じです。
完答することを考えると
大問4>大問6>大問3=大問5>大問2>大問1
という感じですね。

模試は受けただけでは意味がありません。きちんと復習をして次に活かすからこそ成長ができます。
目下の点数に一喜一憂するのではなく、受験を見据えて成長につなげていきましょう!


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