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2026年度共通テスト数学1A 勝手に講評

執筆者紹介:木村友哉
オンライン個別指導塾「医塾」代表。「生徒ファースト」の指導で、担当生徒のために年間で最大約1900年分の過去問を解き、個別指導講師として14年以上、多くの生徒を難関大・医学部へと合格させている。指導科目は生徒から要望があれば持ち前の勉強量を活かし、数学・英語・現代文・小論文・推薦対策など多岐にわたる。医塾では主に数学と小論文を担当。東京大学文3(英語・数学を担当)や、千葉大学医学部(数学を担当)名古屋大学(英語・現代文を担当)、慶應大(英語・数学・小論文を担当)など、難関国公立大学や国私立医学部に多くの生徒を合格させた実績を持つ。その他推薦対策(志望書の添削、面接対策)も行っており、筑波大学(生物資源学類)、慶應(看護、文、総合政策、環境情報)、上智大学(外国語学部英語学科)等、数々の生徒を合格させている。

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こんにちは、医塾の木村です。
受験が少し落ち着いてきたので、少しずつですが今回の試験を振り返っていこうと思います。
最後に来年度以降の受験生に向けた勉強のポイントを書いておこうと思います。
【2026年度共通テスト数学1A概要】
大学入試センターの発表によると、今回の数学1Aの平均点は47.20点でした。難しかったという声も多かったですね。(ただ、物理の難しさが目立ち、影が薄くなっていた気もしますが)
参考までに、直近の数学1Aの平均点の推移を載せておきます。
(参考:https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/suii/R3_.html)
2025年度(令和7年度)53.51点
2024年度(令和6年度)51.38点
2023年度(令和5年度)55.65点
2022年度(令和4年度)37.96点
→2022年に次ぐ難しさという感じですね。2022年度は「数学の試験後に泣いている受験生がいた」と生徒から聞くほどでしたが、点数的にも2022年ほどの難易度ではなく、直近年度と比較してやや難しくなったという感じですね。
確かに例年よりも解きにくい問題は多かったのですが、個人的な感想を言えば、そして誤解を恐れずに言えば、今年度の問題は「難しい」というよりも「面倒」「退屈」という感じでした。
確かに難しいと思う部分もあるのですが、解いていて「難しいなぁ」という気持ちよりも、うわ・・・面倒だな・・・手抜きだな・・・と感じてしまいました。
そのため、解いていて本当につまらない年度だったな・・・というのが今年度の数学1Aの(あくまでも個人的な)評価ですね。
【なぜそう思ったのか】
理由その①
共通テストでは、大問の最後の問題で、そこまでに出てきた知識や値を駆使して解くタイプの問題が出題されることはもちろん承知しているのですが、今回は本当に只々再現するだけ(同じ問題の数値替えをまた1から解かされている感じ)に思えてしまって、まさに「苦行」という感じでした。
最初は、「お、きっとこれらを使いながら工夫して解くんだろうな・・・」と思っていたのですが、「あれ?そんなことないな・・・」、「え?まさかさっきと同じことするだけ・・・?」、「あ、そう・・・。」と徐々に盛り下がっていきました(苦笑)
いつもなら「こうやって組み合わせるのか~」と思うような「盛り上がる」問題が1問くらいはある気がするのですが、今年は何も感じず、記憶にも残らなかったためこの記事も問題を見直しながら書いています(苦笑)
私が手抜きと感じたのはこうした「使いまわし」の部分ですね。
*数学2BCの数列も最後にほとんど同じことをやり直させるという問題だったので、今後もこういう方向性で問題を作っていくんですかね・・・。
理由その②
(これは今回に限った話ではないですが)共通テストの数学は数学というよりも、もはや国語に近いですよね。ひたすら文章を読んで解読し、その意図をくみ取って与えられた選択肢から選んでいく・・・というのが、今回は特に苦痛に感じました。
上手く言語化出来ないのですが、折角読み取って対応していったのに次の問題でまたすぐ別の条件を読み取って・・・というのが作業「させられている」感じがしてあまり面白くないのかなと思います。
学習指導要領や、共通テストの形式にこだわりすぎていて、「これって数学の力を見る試験だよね?数学の知識を使う前に文章を読むことに時間を取られ過ぎていて本末転倒では?」といつも思うのですが、今年は特にそれを感じましたね。
【制作者批判をしたいわけではない】
もちろん、問題を作るのは大変だと思いますし、毎年毎年クオリティを維持していくのは中々できることではないと思います。
そして、数学1Aの範囲内という縛りもある中で、学習指導要領に沿って共通テストの形式に併せて出題するので、自由に問題を作りにくい部分もあると思います。しかし、そもそも難しさのベクトルはこれでいいだろうか?と疑問に思う部分もあります。
基礎基本を問うてしまうと高得点者が続出する→差が付かない、とよく言われるのですが、結局は国立大学の足切りとして利用できるだけの難易度であればよいのであって、共通テストで徒に難しくする必要はないのではないかと思ってしまいます・・・。
【以下、来年度以降の受験生に向けて】
そうはいっても受験生はこれを対応しなければならないのが辛いところですよね。
受験対策が進むことで、問題の難易度も必然的に上がっていくことは理解できます。20~30年ほど前に開成中学で出題された問題が、今では中堅校の典型問題として出題されるようになっているという話もありますが、基本的に問題の難易度は上がる傾向にあるものだと思っています。
まさに「インフレ」です。
しかし、どれだけ問題が難しくなったとしても、大事なのは基礎基本です。数学に限らずですが、一見地味に思える基礎・基本がしっかり身についていないと、それを応用することはできません。
基礎がきちんと身についていない状態で応用問題の解法を丸暗記しても使える知識にならないんですよね。
難しい問題が出ているから難しい問題をやらなきゃ・・・という発想は結構危険です。
応用問題で躓く人の多くは「基礎が曖昧なこと」が原因であることを肝に銘じてほしいと思っています。
「いや、基礎はちゃんと身についているよ。問題集も基本問題だったら解けるよ」と思う人もいるかもしれませんが、それは大きな間違いです。
そういう人の大半は「基礎を身につける」の意味が分かっていないのだと思います。
きちんと基礎を身につけたい方、何をすればよいか困っている方はぜひお問い合わせくださいませ。
木村
